■複数の業者に見積もりを依頼

工事にかかる費用やソーラーパネル代などを見積りしてもらいます。一つではなく、複数の業者に見積りを依頼する事が重要です。実は太陽光発電の導入までには様々な作業が必要となりますので、ハードルを1つずつ越えていくために信頼できる設置業者を選ぶことが大切です。
設置工事完了までの大体の流れとしては、複数の設置業者に相談→設置業者が各家屋を訪問し、調査→設置業者が太陽光発電システムの設計・見積り作成・発電シミュレーションを作成・提案→提出された設計書・見積書・提案書をもとに設置業者を決定→設置業者との契約書締結→補助金申請→設置工事実施→電力会社が太陽光発電システム専用メーターを設置→設置工事完了となります。
業者選定に際していくつか選定のポイントがあります。
1．販売業者と工事業者は一緒かどうか
別々だと悪い、ということはありませんが実際に設置工事に長く携わるのが工事業者、販売とアフターサービスに関わるのが販売業者という構図になる以上、両社の意思疎通がきちんとできているかはしっかりと見極める必要があります。
2．購入を検討しているパネルメーカーの取り扱い正規資格を持っているかどうか、保険に加入しているか
パネルメーカーの正規資格（販売ID、施工ID）を持っていないと後々保証が効きません。また、施工保険に入っていない会社は工事に何かしらの瑕疵があった際に保証されません。
3．現地調査を実施した上で見積り・設計をしてくれるか
設置予定の家屋はもちろん、周辺に何か障害物があるかどうかなどを確認のうえで設計は進める必要があります。また、購入者の希望を取り入れた設計にしてくれるかどうかもポイントとなります。
4．見積書の内容や疑問・要望に詳細まで答えてくれるか
「太陽光発電システム一式」のように見積書の項目をまとめて書かれてしまうと、いったい何にいくらかかるのかが全くわかりません。具体的にパネルにはいくら、工事人件費にいくらというように事細かに説明をしてくれて、かつ購入者が抱いた疑問点や要望に真摯に向き合って、応じてくれる業者がよいと言えます。
5．導入・施工実績が十分にあるか
かなり価格が下がってきているとはいえ、購入者にとってはこれから20年は付き合うことになる大きな買い物には違いありません。実績が豊富で信頼できる業者に頼みましょう。
上記の5つの点に注意して、設置業者を複数から一つに絞っていくようにしてください。

■現地調査による発電シミュレーション

ソーラーパネルを設置する屋根の向きや強度、また日照時間などにより、発電シミュレーションを行います。まずどのようなことが設置シミュレーションでわかるのかというと、予測発電量・平均日射量・予測節約電気料金・平均節約電気料金・余剰電力売買収益・石油削減効果・乗用車走行削減距離計算です。
設置業者からシミュレーションの提示があった際にぜひ確認していただきたいのは屋根の南面に設置するのはもちろんですが、北面以外でどれだけ購入者の発電量希望に見合っただけのパネルを設置できるのかということ。ここは以外と設置業者によって差が出るところで、例えば特定メーカーのみの取り扱いであったり、在庫処分のパネルを販売したいという目論見がある場合はどうしても要望に応えられず低めの発電量の提案になっていたり、コスト高になってしまうケースが見受けられるようです。発電シミュレーションについても必ず複数の設置業者に実施してもらい、確認・検討するようにしましょう。

■補助金申請のタイミング

各自治体に申請する補助金は、工事後に手続きを行うのが一般的です。大体の場合、設置工事業者が各自治体への申請を代行します。政府からの補助金が廃止となった今、以前よりも補助金は年々減額される傾向にはありますが、太陽光発電システムの設置は高額な買い物ですのでしっかりと補助金は受け取っておきたいところです。基本的に補助金は年度によって支給額が変更される場合がほとんどですので、見積りの時点でいったいいくらの補助金が各自治体からもらえるのかをしっかりと把握しており、購入者に説明ができる設置業者を選ぶのが良いと言えます。
また、自治体によっては家庭用蓄電池や燃料電池を同時設置した場合や、高性能建材を使用した家屋の場合は補助金が上乗せされることもあります。お住まいの地域にいったいどのような補助金があるのか、紹介しているサイトも多数あります。中にはパネルメーカー自身が補助金シミュレーションができるように作成したサイトもあるようです。まずはご自身で調べてみて疑問点を設置業者に確認してみてはいかがでしょうか。
太陽光発電システムの施工までには様々なハードルがありますが、発電シミュレーションや補助金の支給申請などを乗り越え、ぜひご自身の家屋に最適な信頼できる業者そしてシステムをみつけて充実の太陽光発電生活を送りましょう。