コラム

ソーラーパネルの価格比較方法

2016年7月22日

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■発電量で比較する

各メーカーが取り扱っているソーラーパネルによって、発電量が異なります。消費者としては購入を検討しているメーカーのソーラーパネルがどれぐらいの性能なのかを知りたいところではありますが、地域や設置環境によって大きくデータが変わるため、メーカーが公表している値だけを鵜のみにするのは少し危険なようです。できれば同一条件下で一斉に実験したデータがあれば比較はしやすいのではないでしょうか。
そこで、インターネットを検索すると、同じ条件でメーカー別に年間発電量比較をしているサイトがありますのでまずはそちらを参考にご覧になることをお勧めします。サイトをご覧になった際に一つの基準となる値が経済産業省が定義する日本の平均発電量1140kwhです。この値よりも発電量が多ければ多いほど、そのメーカーのパネルの発電力がよい、と判断できます。日本で現在販売している主要10社についてはほぼこの全国平均は上回る結果が出ています。ただ、自治体ごとにも平均発電量を発表している場合があり、大体の自治体は全国平均よりも上回っているようですので同時に検索、確認してみるのもよいかもしれません。
では具体的にメーカー別ではどこに差が出るのかというと、各メーカーで使用している太陽電池の種類の差によって年間発電量が異なってくるようです。最も多くのメーカーが使用している結晶シリコン系パネルについてはデータを見る限り、どのメーカーも平均値周辺に固まっており大差がありません。同じくHIT系の太陽電池についてもほぼ平均値が出ています。発電量の優位性が見られたのはCIS太陽電池で結晶シリコン系を採用したメーカーに比べ、良い数値が出ています。逆にパフォーマンス的に少々劣っていたのは薄膜シリコンハイブリッド系パネルを採用したものでした。

 

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■寿命で比較する

ソーラーパネルには寿命があります。機械的なメンテナンスはもちろんのこと、定期的にチェックしてもらえるような業者を選びましょう。まず、国が定めている法定耐用年数は17年ですが現実ではそれ以上使い続けることができるケースが多いようです。一般的な期待値として、ソーラーパネルは20年から30年、パワーコンディショナーは10年から15年と言われています。
太陽光発電はモーター駆動などによる発電とは違うため、劣化は非常に緩やかな発電システムと言えますが、使い続けることによって発電量が低下することはどうしても避けることができません。低下すると言っても突然発電量が落ちるわけではなく、気付かないうちに徐々に発電能力が落ちるものです。そこで、産業技術総合研究所が発表している太陽電池の種類別発電量経年劣化のデータを見てみると使用年数5年目ではHIT系が98%、他の太陽電池は95%程度の発電量を維持していますが、10年目に入るとHIT系が95%、他の太陽電池は92%から94%と差が出てきます。これが20年目になるとHIT系が90%を維持しているのに対し、シリコン系が80%程度まで発電量が低下しています。
では単純にHIT系が発電量としては優位にあるから良いかというと、一概にはそうとも言い切れません。理由としては元々の太陽電池の価格としてはHIT系が最も市場では高価なためです。寿命を購入のための一条件として加えるのは良しとしても、当初の設備投資額やメンテナンス費用なども考えつつ検討することが必要なようです。

 

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■設置費用で比較する

ソーラーパネルや工事費用等含めた設置費用で比較するのも大切です。その際、諸経費等も含まれているかも確認しておきましょう。一つの基準値としては、太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)が平成26年に発表している既存住宅の太陽光発電システム平均費用である1kwあたり40.5万円が目安にはなります。この費用は工事費込みの平均価格とのことですので、設置を検討している太陽光発電システムの発電容量を確認のうえ、入手した見積書を検討してみてください。ただしこの値はあくまで平均値ですので、設置環境、屋根の向き、購入予定の太陽光発電システムのスペックによって価格は変わってきますので注意が必要です。この1kwあたりの価格の内訳は、おおよそソーラーパネルが50%、パワーコンディショナーが15%、ケーブル接続関連5%、支柱・架台関連10%、工事・人件費20%が目安となります。
次にソーラーパネル単体の価格についてもう少し詳しく見てみましょう。ソーラーパネルの1kwあたりの価格は2016年は約260,000円から375,000円となっています。傾向としては海外製、特に中国製が安く、日本製が高めの傾向にあります。安い海外製品は発電効率が悪いのかというと一概にそうではなく、世界的なシェアが高い=生産量が多いため安くなっているものもあります。日本製のものであっても純粋な日本の自社工場製のものもあれば、海外工場製もあり、中にはOEM製造のものもありますので、購入の際には確認が必要です。また、使用している太陽電池の種類によっても価格が変わりますので、設置環境や売電による見込み収入などを考えて選ぶ必要がありそうです。
ソーラーパネルの購入の際には全体としての価格を確認しつつ、耐久年数や寿命、今後の償却予定や売電による収入等の各家庭での「これは譲れない」という必須条件をクリアしたものをしっかりと選んでいくようにしましょう。

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