- HOME
- 産業用太陽光発電 スタッフブログ一覧
- 月太陽発電
月太陽発電
こんにちは。Bloom Innovationです。2024年も残すところあと3ヶ月となりました。年始に今年の目標を立てた方は、達成できたでしょうか?未だの方はラストスパートに向けて頑張りましょう!
弊社は荒廃農地や遊休農地を対象に農地買取りを行い、太陽光発電施設の設置工事を行っています。現在は福島県を主軸に、東北地方だと宮城県や岩手県、関東地方だと千葉県や茨城県、東海地方だと愛知県・三重県・岐阜県の田・畑・原野・山林を買い取らせて頂いておりますので、非農地状態の御土地の管理にお困りでしたら、郡山営業所(℡ 024-954-6375)か本社(℡ 048-878-8801)にお電話くださいませ。
当ブログでは、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)やペロブスカイト太陽電池や蓄電池など現存する製品や技術について複数回紹介をさせて頂いておりましたが、今回は趣向を変えて未来の技術にスポットを当てて記事を書きたいと思います。
読者の皆様は『月太陽発電』をご存知でしょうか?これは月面にソーラーパネルを設置して、発電した電気をマイクロ波レーザー光に変換し、エネルギーを地球に伝送する構想です。限りある地球の資源を節約しながら使うという既存の発想から脱却し、宇宙に飛び出して太陽光から無尽蔵のエネルギーを生成し自由に使うという発想へパラダイムシフトして、真にサスティナブルな社会を目指すアイディアとなっています。
国内外含めて様々な企業が月太陽発電に取り組もうとしていますが、代表的なのは清水建設様の構想で、月面の赤道上に月を一周するようにソーラーパネルを敷設し、常にどこかしらが太陽を指向するようにして24時間連続で発電させ、地球上の全消費エネルギーを代替できるクリーンエネルギーを獲得しようという計画です。
月面で発電した電気は地球に指向しているエリアに送電されて、エネルギー伝送施設にてマイクロ波とレーザー光に変換して地球にエネルギーを伝送し、地球の各国各地に設置したマイクロ波を直接電力に変換するレクティファイング・アンテナ(略してレクテナ)とレーザー光受光施設にて送られてきたエネルギーを電力に変換して送電網へ供給します。同時に水素も作られるので、燃料として貯蔵されます。こうして全人類へ平等にエネルギー供給される世界が実現できるわけです。
今までの記事に於いて、弊社の営業活動中に発見した水路を跨ぐ『ソーラーカナル』や線路を跨ぐ『ソーラーレイル』などを命名して紹介してきたので、この画期的な月太陽発電の施設を自身で名付けるとすれば『ソーラームーン』だなと思い検索したところ、かの有名な美少女戦士セーラームーンと、太陽光で充電し電池不要のエコなランタンが表示されました。
さすれば『ルナソーラー』はどうだと再検索したところ、「月が持っている神秘で夢幻的な魅力と、太陽のように明るく情熱溢れる活力を持ち、月と太陽のように全く異なるが一方に偏らず、様々な音楽とパワフルなパフォーマンスを魅せていく」というコンセプトのアイドルグループがHITしました。日本人と韓国人による4人組のK-POPアイドルで、2020年9月に結成され、既に2022年5月に解散していました。当事者の清水建設様はこの月太陽発電の施設を、月にリングを嵌めたような形状から『ルナリング』と命名しています。
月赤道に敷き詰めるソーラーパネルの長さは1万1,000㎞で幅最大400㎞と、上図の通り巨大なベルト状になっています。これだけ沢山のパネルを地球から月に輸送するとなるとコストが洒落になりません。
地球から月までの距離は約38万km。現存のロケットの能力では、1kgのパネルを輸送するのに約1億円のコストがかかります。弊社の使用している1枚当たり2,278mm×1,134mmのパネルで月面をベルト状に覆うとなると、1,703,279,432,282枚ものパネルが必要になります。数え辛いですが、約1兆7千億枚です。パネル1枚当たり28kgなので、全部で47,691,824,103,882kgもの重さになります。
書き改めると、約47兆7千億kgです。これを輸送するとなると4,769,182,410,388,200,000,000円かかります。要するに、47垓7千京円です。地球という財布にそんな大金はありません。夢物語で終わらせないため、清水建設様はパネルの原料を現地調達、つまり月の砂「レゴリス」からパネルを生成しようとしていて、JAXAの依頼で月の模擬砂「シミュラント」を日本で初めて開発しました。アポロ17号が1972年に月で採取したレゴリスの物理特性と化学組成を再現した、火成岩等を微小粉砕した代物です。清水建設様が夢実現に向けて目標を一つ達成したのですから、弊社も頑張らなければなりません!
最後に余談ですが、太陽の寿命は約100億年。現在約46億歳ですから、あと54億年で寿命を迎えます。今は人間で言うと40代の働き盛りで元気ですが、晩年は燃え盛るために必要な燃料の水素が枯渇し、ヘリウムが核融合を起こして徐々に膨らみ、現在の半径約70万kmが300倍の2億1千万kmまで膨張すると言われています。太陽と地球の距離は1AUと呼ばれ約1億5千万kmですから、膨張の過程で地球は太陽に飲み込まれるわけです。
赤色の巨星と変貌した太陽はやがて外層のガスや塵が飛散し、中心部に白色の矮星が出現します。この太陽の残骸はゾンビ星とも呼ばれ、大きさは地球程度でも質量は太陽と同程度なので、超高密度で超高温な天体となっています。この特異な天体の周りには飛散したガスや塵が約1光年の大きさの惑星状星雲を形成し、再び重力によって新たな星々を生み出し、新たな太陽系が誕生すると考えられています。太陽が地球を飲み込むより前に、その膨張の過程で接近した太陽の温室効果が暴走し、地球の海は蒸発して、地球はハビタブル(居住可能)ではなくなってしまいます。
そうなるまでのリミットはあと10億年。人類繁栄のため、あと10億年はルナリング等の技術を利用して地球に必要なエネルギーを維持しなければなりません。そして、それまでの間に人類は新たなハビタブルゾーンに移住する技術を確立しなければなりません。その時期にハビタブルな海洋惑星となるのは木星と土星の公転軌道界隈と言われています。
アメリカのアポロ11号によって人類が初めて月面着陸したのは1969年7月20日。あれから54年と半年後の今年、2024年1月20日に三菱電機様が開発した小型月着陸実証機「SLIM」(Smart Lander for Investigating Moon)が日本で初めて月面に着陸しました。あと10億年もあれば、太陽系内は自由に往来できるノアの箱舟を、人類は完成させていることでしょう。———人類よ永遠に。
- 最新コラム
- カテゴリー
-
- カテゴリーなし
- アーカイブ
-
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2016年12月
- 2016年10月
- 2016年5月