コラム

太陽光発電のメンテナンスにかかる費用

2016年7月3日

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■太陽光発電システムに必要なメンテナンス

太陽光発電のシステムを導入するにはある程度の初期費用がかかります。そのため導入をためらう傾向もありますが、いざ導入してみるとシステムの寿命はかなりあり、長持ちするシステムであると言われています。その寿命は20年以上とされ、その間メンテナンスがほぼ必要ないと言われることから、20年間のメンテナンスのコストはあまり重要ではないとするのが通説です。太陽電池の販売店は、製品をすすめるに当たって長期間メンテナンスの必要がないという点をメリットとして挙げます。それによって多少初期費用がかかっても導入を前向きに検討しようと思った方もおられるでしょう。
ただし、その20年間全く同じ状態で稼働し続けるというわけでもありません。その間には経年劣化による性能の低下もありますし、故障が全く起きないとも言い切れないのです。故障のことを挙げれば、天候によるものや取り付け工事や接続工事の際の不具合といった原因で故障が引き起こされることも多くあります。工事の際の不具合といった人為的な故障以外は避けることができないものであり、そして経年劣化も止められるものではありません。使い続けていれば確実に経年劣化による性能の低下は訪れるのです。特に故障しやすいのがパワーコンディショナーであり、その中でも屋内用のものは屋外用と違って天候にさらされることが想定されていないため、湿度や温度変化に対応できる性能が備わっていません。屋内用のパワーコンディショナーを設置する際には使用環境に注意しておくべきでしょう。また、太陽電池の性能が低下すると効率的な電気エネルギーの産出ができなくなり、余剰電力も少なくなってきます。その結果、売電する際の収入もあまり見込めなくなってしまうわけです。

 

では、経年劣化を遅らせるためにはどうすればよいのでしょうか。それはやはり、定期的に点検を行うことです。メンテナンスが必要ないとうたっていても、だいたい4年に1度くらいは点検を受けて異常がないかどうかを確認することが大切でしょう。メーカーでも4年に1度の定期点検を推奨しています。点検を行うのは太陽光発電協会(JPEA)が認定したPV施工技術者かメーカーが認定した技術者などで、太陽光発電システムを販売施工する会社にはこれらの技術者が在籍しています。定期点検は太陽電池モジュールやパワーコンディショナーなどの製品点検です。パワーコンディショナーや昇圧ユニットの動作を見る運転点検、そして電力系統の電圧や周辺機器の絶縁抵抗などを測定する数値測定といった内容で行われます。点検内容や費用や販売店やメーカーによって異なり、場合によっては定期点検のついでにたまった汚れを洗浄してくれることもあります。また定期点検以外に自分でこまめに様子を見るのも有効でしょう。各種製品の状態やケーブルなどの汚れや破損、配線異常や動作異常のチェック、また毎月の発電状況を確認するのもおすすめです。

 

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■メンテナンス費用の相場

太陽光発電システムにも定期的な点検を行って、必要に応じてメンテナンスをすることがすすめられますが、気になるのは定期点検にかかる費用です。メーカー推奨の定期点検の場合は無償で行ってくれることが多いのですが、ときに有償となることもあります。有償の場合は1~2万円くらい見るのが相場です。これに加え、システムの寿命とされる20年の間にパワーコンディショナーが何らかの原因で故障することを仮定すると、修理費用として10万円がかかるとされています。つまり、20年の間に定期点検が4年に1回として5回、そして想定される故障でかかる費用を合わせて考えると、15~20万円を見ておくのが妥当なのです。
ちなみに、自然災害の際に受けられる保証は多くの場合無償となっています。ただしメーカーによっては上限200万円までなど保証に上限を設けていることがあり、保証内容が上限を超える場合には費用を負担する必要が出てきます。詳しくは販売施工によく確認を取り、点検や保証内容について把握しておきましょう。

 

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■メンテナンスコストを考えて見積もりをしよう

太陽光発電システムは定期的に点検を行い、メンテナンスすることで電気への変換効率を維持することができます。また異常に早めに気づくためにも定期点検は行っておくべきなのです。定期点検に関しては無償か有償か、有償ならどれくらいの費用がかかるのかを確認しておくことが大切です。
こうした費用はランニングコストとなり、導入に当たっては長期的に見て計算に入れておきたいところでしょう。販売施工会社に導入の相談をするときは、ランニングコストも含めた見積もりを取ってもらうのがおすすめです。また販売施工会社によっては発電量監視システムを設置し、発電量が低下した時点でメンテナンスを行ってくれるといった場合もあります。これなら性能が低下したときを狙ってメンテナンスができて効率的とも言えます。
こうした点検の方法に関しても販売施工会社に聞いておき、太陽光発電システムを長くお得に使う方法をきちんと知っておきましょう。

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