2011年の東日本大震災後、持続可能な社会の構築への関心が高まり、中でもエネルギー供給は大きくクローズアップされました。原子力や石油・石炭など化石燃料による旧来型の発電方法への依存を減らし、太陽光や風力、水力など再生可能エネルギーによる発電を増やそうという取り組みは、震災後5年を迎える現在でも続けられています。
再生可能エネルギーの中で比較的気軽に、個人でも取り入れられるのがソーラーパネルによる太陽光発電です。太陽光発電のメリットは、クリーンなエネルギーというだけではありません。
今回は、太陽光発電の導入を検討している方向けに、メリットなどを紹介します。

 

■太陽光発電の主なメリット5点

• 1. クリーンで再生可能なエネルギー
• 2. 光熱費を削減でき、余った電力は売電できる
• 3. 補助金を受けられる
• 4. 災害時の予備電力として使える
• 5. 機器のメンテナンスや設置が簡単で長寿命

太陽光発電のメリットは、大きく分けると上記の5点になります。それぞれについて、詳しく説明します。

 

1．クリーンで再生可能なエネルギー

太陽光発電は、石油・石炭など化石燃料による発電のように、二酸化炭素（CO2）を発生させません。そのため、地球にやさしいクリーンなエネルギーだといえます。また、太陽の光をエネルギー源として利用するので、少なくとも現在の人類が生きている間は枯渇することのない無尽蔵なエネルギーといえます。また、太陽光ですから燃料代もかかりません。

 

2．光熱費を削減でき、余った電力は売電できる

太陽光エネルギーを一日のうちに上手に活用し、自宅で太陽光発電をすれば、電力会社から購入する電力の量を減らすことができ、光熱費の削減につながります。また、余った電気は電力会社に売電することで収入を得て、設備費用の回収を早めることが可能です。
日中の電気使用量が多い時間帯は、太陽光発電のピークです。ピーク時間帯の電力を自宅で賄うことで、電力会社のピークカットに貢献できます。

 

3．補助金を受けられる

残念ながら国からの補助金はなくなってしまいましたが、地方自治体の中には、再生可能エネルギーの導入に補助金を出しているところもあります。補助金が得られれば、初期投資の負担が減るので、その分売電収入による旨みが増えることになります。
補助金の詳細は、お住まいの各自治体にお問い合わせください。

 

4．災害時の予備電力として使える

2011年の東日本大震災時には、お住まいの地域でも電力の供給がストップし、大変不便な思いをしたという方も多いのではないのでしょうか。とくに、オール電化のお宅などは、住宅設備のほとんどが電力によって賄われているので、これらが全く機能しなくなったことで、自分たちの生活がどれほど電力に依存しているか痛感された方も多いことでしょう。
太陽光発電を自宅に導入し、蓄電池などと合わせて活用することで、万が一の災害時などに、予備電力として活用することができるようになります。実際、東北の被災地では、テレビで情報収集したり携帯の充電や暖かい飲み物を作ったりするために、ソーラーパネルで発電した電力が活躍したそうです。

 

5．機器のメンテナンスや設置が簡単で長寿命

太陽光発電のシステム構成が簡単で、設置場所の広さに応じてソーラーパネルの面積を選択できるので、日射量が確保できる場所であれば、設置場所を選ばずに導入できます。メンテナンスフリーではありませんが、簡単なメンテナンスで長期間活用することができます。
機器の価格も、出始めたころよりも5分の1程度にまで低下しており、個人でも導入しやすくなってきています。
また、太陽光発電を自宅の屋根に設置すると、ソーラーパネルが断熱材の役割を果たすので、夏涼しく冬暖かい家になります。

 

■太陽光発電の売電価格は年々低下している！

このようにメリットが多くある太陽光発電ですが、2011年に再生可能エネルギー買い取り法案が可決して以来、政府が定める売電価格は年々低下しています。
家庭用であれば、2015年は33円／KWｈとなっており、今年の価格はまだ明らかにされていませんが、さらに安くなることが予想されています。
売電価格が年々低下していることを考えると、売電契約を一度結んでしまえば、政府がその後10年間は保証してくれる点から、早めに導入したほうがより利益が多く得られることになります。
以上、太陽光発電のメリットなどをお伝えしました。

「クリーンで再生可能なエネルギー」「光熱費を削減でき、余った電力は売電できる」「補助金を受けられる」「災害時の予備電力として使える」「機器のメンテナンスや設置が簡単で長寿命」という5つのメリットおよび、売電価格は年々低下していることを踏まえると、太陽光発電の導入を検討されている方は、早めの決断が吉となるでしょう。
機器の価格も、出始めたころよりもずっとお手頃になっているので、気になる方は販売業者に問い合わせ、見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか。