コラム

太陽光発電の固定価格買取制度

2016年7月3日

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■固定価格買取制度とは

環境問題が叫ばれる昨今では、生活におけるあらゆる事柄に対して省エネ志向が高まってきています。自動車業界も家電業界も、環境をテーマとした製品作りが進められてきているほか、政府も問題を改善、解決すべく様々な政策を打ち出すことになりました。中でもエコポイント制度は経済的な問題と環境問題の両者を解決していくための糸口になる政策として高い効果を発揮したのが記憶に新しいところです。エコ志向は更に高まってきている傾向にあり、今後も多角的なアプローチがなされることになると予想されます。
太陽光発電は近年クリーンエネルギーとして注目を浴びている存在で、メガソーラー発電なども行われるようになっていますが、企業だけでなく家庭にも普及し始めており、住宅を新築する際に屋根へ取り付けるのが主流になってきています。自宅で使用する電気を太陽光発電によってある程度賄い、不足した分については電力会社から購入するという生活が一般的になっているのです。
固定価格買取制度とは、自家で発電した電気を電力会社へと固定価格にて買い取ってもらう制度で、仮に電力の消費が少なく、自家発電の量が消費量を上回った場合には経済的な利益が発生する制度となります。FITとも呼ばれるこの制度では、太陽光発電以外にも風力発電や小水力発電、地熱発電、バイオマス発電といった他の再生可能エネルギーについても買い取ってもらうことができるのが特徴で、全量買取制度と呼ばれることもあります。電気の買い取り価格は年間で固定されることになっていますが、値段は毎年見直されることになるだけでなく発電方法によっても変化することになります。
 

非住宅地の場合には太陽光発電であったとしても値段が下がることになっており、平成27年度には1kWhあたり27円、平成28年度には24円となっています。その他にも再生可能エネルギーを作り出した際には電力会社に買い取ってもらうことができますが、発電方法や発電量などによって値段が変化しています。
固定価格買取制度という括りの中には全量買取制度と余剰買取制度が含まれることになりますが、前者では発電した再生可能エネルギーを消費量に関係無く販売できるという特徴がありあす。そのため再生可能エネルギーを大規模に発電するという事業者も出てきており、全量買制度はそういった事業者に向けられた制度とも言えます。基準も明確に定められており、ソーラーパネルの出力が10kw以上の場合にはこの制度が適応されることになります。産業の用途で再生可能エネルギーを発電すると全量価格制度が適応されると覚えていると分かりやすいです。

 

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■余剰買取制度とは

再生可能エネルギーを小規模に発電した際に、その電力を買い取ってもらう制度を余剰買取制度と呼びます。こちらの制度では再生可能エネルギーを大規模に発電した場合とは異なり、消費しきれずに余った電力のみが買い取りの対象となるのが特徴です。また太陽光発電のみが対象となるのも特徴で、このことから主に住宅に太陽光発電パネルを設置している方を対象としていることも分かります。余剰電力の買い取り主は電力会社ということになりますが、価格が低いと会社の損益に影響を及ぼすことになるため、公平性を保つために買い取りに際して発生する費用は会社が販売している電力の値段に上乗せする形になっています。これによって太陽光発電が一般にも普及し、環境問題に対して国民全体で取り組む形が作られることになりました。なお、買い取ってもらう際の価格は出力制御対応機器の設置がなされているかどうかで異なり、これを設置している方が高い価格になっています。参考までに平成27年度と平成28年度の価格実績を紹介しますと以下の通りです。

 

1、 出力制御対応機器設置義務なしの場合
平成27年度…33円/kWh
平成28年度…31円/kWh
 

2、 出力制御対応機器設置義務ありの場合
平成27年度…35円/kWh
平成28年度…33円/kWh
 

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■申し込み方法

再生可能エネルギーとして発電をして、これを電力会社に買い取ってもらうためには、制度を利用するために国からの設備認定が必要です。設備認定を行っているのは経済産業省資源エネルギー庁で、申請書に必要事項を記入した上、管轄となる経済産業局へ送付することになります。
どこの管轄に含まれるのかについては、設備を設置している場所の都道府県によることになり、各地方によって送付先が異なることには注意しなければなりません。設備認定の作業は1か月から2か月程度の時間を要することになり、この認定が終わると証明書が発行されます。無事認定を受けた後は、利用している電力会社に対して売電制度の利用を申し込むことになり、設備認定にて発行された書類がこの段階で必要となることが多いです。利用している電力会社によって売電制度利用の申し込み方法が異なりますので注意しなければなりません。

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