■月々の電気代を軽減

自宅にパネルを取り付けて太陽光発電を行うメリットとして、まず思いつくのが月々の電気代です。現在の日本の発電事情は、原子力発電所を活動休止させたことによってそのほとんどを火力発電に頼っている形になっており、水力や地熱、太陽光などの再生可能エネルギーがわずか10%程度の割合を占めるのみで、それ以外は環境への影響も懸念される火力発電によって作られた電力が供給されています。
火力発電は化石燃料を用いて発電していることから、電力の値段は燃料の価格に左右されやすいという特徴を持っていることから、価格が高騰してきており、その結果家計を圧迫している状態が続いています。特に夏場は冷房を入れる機会も増え、電力の消費量が多くなるため、電気代に頭を抱える方も多いです。エネルギー問題は、もはや地球規模で分かりにくい問題から身近な問題へと変質してきており、国レベルではなく個人レベルで何かしらの解決策が求められるようになってきていると換言できます。
そんな社会的な情勢の中で注目を浴びているのがクリーンエネルギーである太陽光発電です。住宅の屋根にパネルを取り付けて、日常的に使用することになる電力を自家発電し、発電した電力を電力会社へと売ることによって収入を得られるようになります。これによって月々の生活にかかる電気代の負担は相殺され、軽減することになります。
暑さや寒さが著しい夏や冬は比較的電力の消費量も多くなってしまいがちですが、太陽光で自家発電することによって負担が少なくなるだけでなく、春や秋といった冷房も暖房も必要無い季節には売電によって一定収入を得られるというメリットもあります。
太陽光パネルを自宅に設置する最も魅力的なメリットはこの経済的な負担という側面にあると言っても過言ではないかもしれません。現在では設置のために必要となるコストも徐々に下がり始めてきていますし、また申請さえすれば地方自治体から補助金も支給してもらえるため、コストパフォーマンスにも優れているのも魅力の1つとも言えます。

■万が一の非常用電源に活用

自然災害はいつ発生するか分からず、自然の猛威によって命を落とすケースもあるため恐れられていますが、そういった災害が発生した場合でも柔軟に対応できるのは太陽光発電を自宅で行うメリットと言えます。
2011年に発生した東日本大震災が記憶に新しいところではありますが、そういった大規模な災害以外でも、大雨や台風などの際にしばしば発生することになる停電時にも太陽光発電が役立ちます。災害時用に発電機を用意している方も少ないですがいる昨今、スペースを気にすることなくライフラインを確保できるのは大きなメリットとです。
東京を始めとした都市部では防災計画や防災のための施設、対策もしっかりととられていますが、非常時に計画が完璧に機能しない可能性もあるため、こういった独自の対策を立てて補ってあげることは大切な命を守るために重要となります。

■自然環境を守るエネルギー作り

自然環境は年々悪化してきており、現在では様々な環境問題が少しずつ注目を浴びるようになってきています。中でも国家レベルでの解決策が求められるのが地球温暖化問題で、世界各地で行われている環境サミットで、この問題の根本原因である二酸化炭素の排出量に関する話し合いが行われています。二酸化炭素は化石燃料を消費した際に発生することになります。二酸化炭素の排出について、まず真っ先に思い浮かべることになるのが自動車の排気ガスです。自動車を使用しないのが環境問題という見地からすればベストな選択かもしれませんが、私達の生活とは切っても切れない縁にあるため、まずは減らしていく必要があると言えます。
東京では公共交通機関も発達しており、自動車を使用せずとも楽々と各地へと移動が可能となりますが、地方では自動車が無ければ生活できないのが現状で、今後は東京だけでなく地方の交通網を発達させていく必要があるとされています。
二酸化炭素はこの他にも火力発電による発電時に発生することになるため、火力発電に頼らないように整備をすることも環境問題の解決には必要となります。今や大切なライフラインとなった電気ですが、当たり前に供給され、当たり前に使用するという今の感覚を一新しなければなりません。これは個人レベルでも貢献できることであり、自宅で太陽光発電を行うことはクリーンエネルギーの創出と使用は環境問題への貢献度も高いものとなっていると言えます。
再生可能エネルギーは、現在の日本では全体の発電量の内わずか10%にしか満たしません。ほとんど火力発電に頼った、自然環境にも悪影響を及ぼしているという発電事情を変えていくためにも、こういった個人の力が必要となります。なかなか意識するのが難しい環境問題ですが、個人の小さな力が結集することによって良い将来を迎えることが可能なはずですので、そのためにも太陽光発電を取り入れてみることをお勧めします。