太陽光発電の施工価格はどう決まるの?
■太陽光システムの設置費用
エコ志向が高まってきたのと同時に、設置費用を回収することも可能になってきたこともあり、太陽光システムを自宅に導入する家庭も増えてきました。太陽光システムを導入するにあたって、必要となる費用は以下の3つに大別できます。
1. 設置に関わる費用
2. パーツ代
3. その他諸費用
まず太陽光パネルの設置に関わる費用の中で大きなものとして、人件費があります。太陽光パネルの設置はとても素人にできるわけではなく、業者に依頼して取り付けてもらった方が無難です。こちらについては相場がある程度固まっているため、極端に高い業者や極端に安い業者さえ選ばなければ基本的には問題ない場合が多いです。ただし、業者選びは慎重に行う必要があります。なぜなら、太陽光システムは非常に大きく、且つ繊細であり、それに加えて数十年間同じものを使用する前提のもと購入するものです。施工には豊富な知識と経験、高い技術が要求されます。しかしながら、価格を抑えるために知識のあまりないアルバイトを雇ったり、メインとなる作業者の技術も乏しかったりというような業者も少なからず存在します。企業努力にて高い技術力を維持しながらも価格を下げているような業者もありますが、基本的になぜ安いのかはっきりしない業者は避けるのがおすすめです。
また施工費は設置工事にかかる費用と電気工事にかかる費用があり、業者によってはどちらも含めて施工費として表しているケースもありますので注意してください。
■各パーツ代について
太陽光発電を自宅に導入する上で必要となる部材代は、費用の内の大部分を占めることもあり注目する方も多いことでしょう。中でも太陽光パネルは単価が高く、またそれなりの大きさを確保するために複数枚必要となるため、50%以上を占めることになります。この他としてはパワーコンディショナーやケーブル、発電量を確認するモニターなどが部材代となりますが、こちらは全て合わせても30万円から50万円程度となりますので、総額の3分の1程度だと考えると良いでしょう。太陽光パネルは前述のように高いものならば良いというわけでも安いから良いというわけでもなく、設置用量からkw単価を算出して、様々なメーカーのものを比較していくことをお勧めします。kw単価は以下の計算式によって求めることが可能です。
kw単価=太陽光発電システム合計価格÷太陽光システム発電量(kw数)
kw単価は1kwを発電するにあたり必要となる費用ということになりますので、この値が安ければお買い得ということになります。費用の総計が安くても発電量が低ければkw単価が高くついてしまうことになるため、太陽光発電を導入する前にはこのkw単価を計算しておいて目安にするのが一般的です。
この他にも太陽光システムを導入する際には支給される補助金制度によってメーカーを選ぶこともあります。こちらにもkw単価の考え方が使われることになりますが、kw単価が41万円以下の場合には1kwあたり2万円の補助金が、41万円以上50万円以下の場合には1kwあたり1万5千円の補助金が支給されることになっていました。国による補助金制度は残念ながら2014年に終わってしまいましたが、県や市などの地方政府による補助金については未だに継続していますので、お住まいの地域の補助金制度を上手に活用して購入していくとお得です。
■その他費用は?
そのほかの諸費用については、部材以外にかかるコーキングなどの費用が含まれることになります。コーキングとはあるものの固定や隙間を埋める作業のことです。部品ではないため部材代とは別の工事費として扱われますが、業者によっては部材費に含まれることもあります。
また、仮設足場の設置費用などもこちらに含まれます。仮設足場は多くの場合1平方メートルあたりの単価により算出されます。概ね20万円程度に収まるようですが、家の構造(外観)が著しく複雑な場合や、単純に家が大きな場合などはそれ以上となることもあり得ます。
その他にも、保険料などがあります。保険料を支払うと、もしも自然災害が発生して破損した場合にも柔軟に対応してもらえます。月々に一定の料金を支払う方式で、設置に対する費用というよりは維持費と考えられるかもしれません。
上記全ての費用を総計すると、規模にもよるためピンからキリまでありますが、大体100万円から200万円程度になります。太陽光システムにおける費用は難しいもので、高いものが良いというわけでもなければ、安いものが良いというわけでもありません。それはパネルが持つ発電性能や売電価格に起因しており、発電量とコストのバランスが良いものほど優れたソーラーシステムであるため、一概に善し悪しを費用のみによっては決められないというわけです。費用を抑えるだけならば安いパネルを用いて安く取り付けてもらえる業者を探せば済みますが、それだけで決めてしまうのはナンセンスです。したがって、太陽光発電のパネルの値段だけでなく様々な要素によって取り付けるシステムを購入するようにしなければなりません。
複数の業者に見積もってもらうと、それぞれで費用の内訳が異なることが分かると思いますが、重要なのはその違いをしっかりと把握して、メリットとデメリットを理解した上で業者選びを進めていくということになります。
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