太陽光発電の施工方法について
■スレート工法について
地球環境は年々悪化してきており、今のうちに何らかの手立てを講じなければ近い将来に人類が地球に住めない環境が出来上がってしまうと言われています。そのため環境問題の解決は全人類にとって急務と考えられてきており、徐々にこの問題に対する意識も高まってきている傾向にあります。
太陽光発電などの再生可能エネルギーは問題解決のキーとなっている存在で、日本国内でも少しずつ普及し始めてきており、このことからも環境問題への意識が高まってきていると言えるでしょう。日本国内でも普及し始めてきた太陽光発電ですが、個人が自宅に導入するためには諸費用が問題となっており、コストが高いという理由から避けられがちな存在でもあります。しかし、技術も発達して生産量も需要も増加したことによってソーラーパネル本体の価格は安くなり始めている上、国としても導入に対して補助金を出すという形で個人の負担を軽減してくれているため、コストの問題はほとんど無くなったと言っても過言ではありません。パネル本体の価格、工賃が設置の上でのネックとなるわけですが、特に工賃の方は屋根の形状によっても価格が変化するため、一概にどの工法での施工が安くて良いと言い切ることはできません。今回はパネル設置の施工方法について、工法ごとにどのような特徴があるのかについて見ていきます。
スレート工法についてですが、こちらは家屋の屋根がコロニアルやカラーベストといった形状の際に使われることになる施工法となります。スレート工法の手順は以下の通りです。
- 1. パネルの設置位置を決めて金具を配置
- 2. 屋根に下穴を開け、防水のためにゴムを入れる
- 3. S横桟取付金具を野地板にビス止めし、S横桟用の金具を入れる
- 4. 横桟を取り付ける
- 5. 横桟に太陽光パネルを取り付ける
- 6. パネル表面の掃除をする。
最近では住宅の屋根をスレート屋根にすることが多くなってきており、そのためスレート工法による施工技術も普及してきています。住宅のスレート屋根の場合にはパネルの取り付けができたとしても、工場や倉庫などのスレート屋根の場合には取り付けることができないと言う業者も少なからずありますので、大規模な取り付け作業を要する場合には業者を選ぶ必要があります。また、カバールーフ工法という方法も存在し、こちらはスレート屋根の上に新たに屋根を被せ、その上にパネルを設置していくという方法になっています。カバールーフ工法は住宅に対して使用することは少ない工法であはりますが、ケースによっては必要となるかもしれません。
■支持瓦工法・支持金具工法
支持瓦工法や支持金具工法は住宅の屋根が瓦の場合に使用される方法となっています。和瓦でも洋瓦でも取り付けられるようになっています。工法の手順は以下の通りです。
- 1. アンカーの位置を確認して墨出しを行う
- 2. アンカーボルトを取り付ける箇所の屋根瓦を取り外す
- 3. アンカーボルトを取り付け、ビスで固定する
- 4. 雨漏り防止用のシリコンでコーティングする
- 5. 瓦を被せてその上に太陽光パネルを設置していく
支持瓦工法が支持される理由としては新築ではない以前に主流だった瓦で葺かれた屋根に対しても施工が可能な点にあります。そのため、リフォーム等に際して太陽光パネルを設置する場合などにもよく用いられることになります。
■H支持金具工法
H支持金具工法は文字通りH支持金具を用いた太陽光パネルの取り付け方法となります。スレート屋根に対してもこの工法によって取り付けることが可能です。手順は以下の通りです。
- 1. H支持金具取付部の瓦を外す
- 2. アルミの支持板を取り付ける
- 3. 瓦を戻し、H支持金具を取り付ける
- 4. 横桟取付金具をビス止めする
- 5. 横桟を取り付け、太陽光パネルも取り付け、固定する
屋根が平らな場合でも対応が可能で、太陽光パネルを傾けて設置して太陽の光がパネルにしっかりと当たるようにできます。
太陽光発電は月々にかかる電気代の負担を軽減させられるということもあり、徐々に取り付ける住宅も増えてきています。現在では地方政府に申請を行えば補助金が出る制度も整っており、初期費用における負担額も少なくなっていますので、取り付けるならば今がチャンスと言えるでしょう。また売電価格についても注目する必要があり、クリーンエネルギーの電力会社による買取価格は年々下降している状態です。
固定価格買取制度が実施している現在に設置してしまえば、今後10年間に渡って売値が固定されることになるため、取り付けるならば早めに行ってしまうのが良いです。この他にも、太陽光発電における設備設置の補助金制度は徐々に制度を撤廃していく傾向にあるため、こういった面から考えても早めに取り付けてしまうのがお勧めとなります。環境問題を解決していくためにも、小さな個人の力であったとしても変えていこうという意識が大切ですよ。
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